マックス・ファン・デル・フェルデン
リサーチ・マネージャー
腱板炎(RCD)は、青少年における長引く肩の痛みの最も一般的な原因のひとつである。 多くの場合、手術で治療される。 本試験は、全層腱断裂の有無にかかわらず、RCDに対する外科的治療と非外科的治療を比較することを目的としている。
フィンランドの2つの病院から、3ヵ月以上の肩の痛みを持つ患者を募集した。 合計417人の患者が対象となった。 組み入れ後、患者は15回の非外科的治療を受けた。
介入は以下のように行われた:
3ヵ月間の治療後、候補者はMRI検査を受けた。手術に適した患者は、外科的治療と非外科的治療に無作為に割り付けられた。
主要評価項目は平均VASであった。 コンスタントスコア(CS)が副次的転帰として用いられた。
MRIで腱板断裂が認められなかった患者は、非外科的治療でも外科的治療でも同じように良好であった。 これはVASとCS(痛みと機能)の観点からである。 VASは2年後にはおよそ3-4/10に減少した。
腱板全層断裂の患者は、保存的治療群ではあまりよくなかった。 手術によって痛みは4ポイント減少し、保存的治療によって2.5ポイント減少した。 CSアンケートも同様だった。 ここでも追跡調査は2年間行われた。
この研究の重要な限界は、2年間の追跡期間中、理学療法を受けた患者は全体の38%にすぎず、自宅でのエクササイズを行った患者は全体の46%にすぎず、副腎皮質ステロイド注射を受けた患者は全体の8%であったことである。 これは、患者が以前から苦しんでおり、エクササイズに慣れていたため、説得力が弱かった可能性がある。
本研究で得られた知見は、これまでの試験結果とほぼ一致している。 運動療法は、全層断裂がない場合には手術に劣らないが、ある場合には劣る可能性がある。 しかし、たとえ全層性であっても、手術を考える前に保存的治療を勧めるべきであろう。
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