臨床パターン 頭/首 16 2024年5月

頚椎症性脊髄症(CSM)

頚椎症性脊髄症(CSM)

はじめに

  • CSMは成人の脊髄損傷の主な原因であり、多くの場合、頸椎に影響を及ぼす老化が原因である。

  • 研究によると、男女比は2.7:1で、平均診断年齢は63.8歳、ほとんどがC5/C6レベルに発症する。

  • 外傷、頸部/頭部への軸荷重負荷、遺伝的素因、喫煙などが含まれる。

病態生理学

  • 主な要因としては、椎間板変性、骨膜下骨形成、後縦靭帯の骨化、ligamentum flavumの肥大などが挙げられ、脊柱管の圧迫と狭窄につながる。

臨床プレゼンテーション

  • 症状としては、歩行異常、頸椎の硬直、鋭い腕の痛み、運動機能障害、感覚の変化、筋力の低下、プロプリオセプションの低下、排泄の問題、レルミット徴候などがある。

審査

  • 検査では、歩行偏位、ホフマンテスト、逆棘突起徴候、バビンスキー徴候、45歳以上の年齢などの検査群を用いて診断することがある。

治療

  • 非手術的治療による障害は進行性であるため、主に外科的疾患と考えられている。 特に中等度から重度のCSMの場合、外科的介入を行った方が良好な治療成績が得られるという研究結果がある。
  • 管理ガイドラインでは、軽症のCSMに対しては手術または構造化されたリハビリテーションの試行が推奨されており、中等症から重症の症例では手術が強く推奨されている。 頸髄圧迫はあるが脊髄症はない患者には、定期的な臨床経過観察が勧められる。
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参考文献

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